湘南オリーブヒストリー
バラの花から湘南オリーブがうまれた?!
オリーブ栽培のきっかけは(株)ユニバーサル農場の現社長の濱田治郎さんの父濱田治雄氏の弁理士としての仕事が関係している。当初、治雄氏は仕事の関係で二宮町緑ヶ丘に土地を買い、ビニールハウスを建て、バラの特許の臨床試験研究のために使用していた。仕事で海外に出張を重ねる治雄氏は折にふれオリーブに接する機会が増えオリーブの栽培に関心を持ち、小豆島を訪ねた。そこで知り合った小豆島オリーブ園の三木会長が奇しくも二宮にある旧神奈川県農業試験場に在籍していた経過があり、栽培手法を丁寧に教えてもらえる機会に恵まれた。
濱田さんのオリーブの植え付けは2004年から。まだ湘南地域でも関東地域でも誰も栽培していない時代での挑戦だった。初めは30本の苗木から始まった。絞ったオリーブオイルが小豆島オリーブ生産者からも高評価を受けたことで、本格的に栽培をすることを決意。追加で60本購入。地域性を加味した栽培方法が確立していない中、手探りで試行錯誤を繰り返し、畑も増床、開墾を重ね2017年の現在では約400本のオリーブの木を栽培している。
平成23年、濱田さんが、坂本二宮町町長に自社のオリーブオイルを紹介したことがきっかけで、二宮町でもオリーブが栽培できることが知られ、町は将来を見据えた新たな特産物としてオリーブ栽培に着目、現在は二宮町全域でのオリーブ栽培へと拡がっている。 2017年11月、NHKの番組でこの取り組みが紹介された。
100%湘南育ちのオリーブは毎年10月頃からひと粒ひと粒丁寧に手摘で収穫され、数時間以内に絞られ鮮度を保ったままオリーブオイルになる。そのオリーブオイルは有名デパート等で販売され、毎年数ヵ月後には完売となり好評を博している。